航空宇宙
航空宇宙分野の基板要求は幅が広く、板種の選定は放熱、信号品質、実装スペース、要求信頼性の組み合わせで決まります。以下に、この分野で頻繁に問題となる技術的検討事項と、当社が製造対応している 4 種類の板種を示します。
技術的検討事項
- 高信頼性の受入クラス
- この種の用途では通常 IPC-6012 Class III での受入が求められ、穴壁銅厚・層間位置合わせ・めっき健全性の判定基準が Class II より厳格です。Class III での製造・検査に対応します。
- 材料と熱的整合
- 温度範囲が広い環境では、層数よりも材料 Tg と熱膨張の整合が重要になります。高 Tg(>170°C)および高周波材料とのハイブリッド積層に対応し、具体的なグレードは案件ごとに審査します。
適用可能な板種
以下の板種は航空宇宙用途で特に多く用いられます。各リンク先の能力ページに材料・層数・工程パラメータの範囲を記載しています。ハイブリッド積層や銅インレイなど板種をまたぐ複合構造は、エンジニアリング審査で確認します。
生産事例
以下の事例は非機密化しています。顧客情報、正確な外形寸法、完全な積層構成は含みません。
RF・マイクロ波モジュール
4L · Isola 370HR + Rogers RO4003C · 0.762 mm ±0.076 mm · ENIG · 小型基板(長辺およそ 100 mm 以内)
- 370HR と RO4003C のハイブリッド積層。両材料は熱膨張係数と樹脂流動が異なるため、積層の対称性とプレス条件が主な工学的課題となります。
- パッドオンビア(via in pad)と樹脂埋めにより、はんだ吸い込みとボイドを回避します。
- 埋め込み銅ブロックにより局所的な大電力部品の放熱経路を確保し、基板厚公差は ±0.076 mm で管理しました。
適用される認証
- ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム — 120622-2012-AQ-RGC-RvA
- ISO 14001:2015 環境マネジメントシステム — 104573-2011-AE-RGC-RvA
- RoHS 特定有害物質試験報告書 — WTH23H12270526C
- REACH SVHC試験報告書 — WTH24H10245077C
- UL認定部品(米国)— Wiring, Printed — E326765 (ZPMV2)
- UL認定部品(カナダ)— Wiring, Printed — E326765 (ZPMV8)
よくある質問
- 航空宇宙案件は問い合わせから試作までどのくらいかかりますか?
- 見積は原則 30 分以内に回答します。特急試作の納期は層数により、両面 24 時間、4 層 48 時間、6〜8 層 72 時間、10〜12 層 96 時間、1 次 HDI(6 層)48 時間です。通常納期と量産スケジュールは数量に応じて別途確認します。
- どのような検査・材料証明を提供できますか?
- 標準で適合証明書(COC)、材料認定書とロット記録、電気検査記録を提供します。インピーダンス試験報告書とマイクロセクション分析報告書はご要望に応じて発行します。受入等級は IPC-6012 Class II または Class III で運用可能で、注文時に明記が必要です。
本ページは、この用途分野における一般的な技術的検討事項と、当社が保有する基板種別の対応能力を説明するものです。個別案件への確約ではありません。正確な積層構成・材料グレード・公差・受入基準は、エンジニアリング審査と書面で確認します。
通常のお問い合わせには 30 分以内に回答します。ガーバーデータと技術要求をアップロードいただければ、見積と同時に製造性の指摘をお返しし、量産後ではなく事前に設計上の不整合を明らかにします。