厚銅基板の図面には「外層 6 oz」とだけ書かれていることがよくあります。銅がどこから来るかは書かれていません。製造側は厚いベース銅箔を使うことも、薄い銅箔からめっきで積み増すこともでき、多くの場合は両方を組み合わせます。方式によって、エッチング後の導体形状、穴壁の銅、パネル全体の銅厚分布が異なります。
SKPCB は 12 oz を超える銅厚に対応し、16 oz と 18 oz を量産しています。銅が厚いほど、方式の違いが仕上がりに強く表れます。
2 つの方式の比較
| 項目 | 方式 A:厚いベース銅箔 | 方式 B:薄い銅箔+めっき積み増し |
|---|---|---|
| 銅の由来 | コア材または外層積層時の厚銅箔 | 薄い銅箔をパターンめっき・パネルめっきで積み増し |
| 対象層 | 内層・外層 | 主に外層(内層コアは通常めっきしない) |
| エッチング深さ | 銅厚全体 | ベース銅箔のみ |
| 導体断面 | 台形。銅厚とともにサイドエッチングが増える | めっきレジストに沿い、側面が立つ |
| 銅厚分布 | パネル全体でほぼ均一 | パターン密度と電流分布に左右される |
| 穴壁の銅 | 別途スルーホールめっきが必要 | 表面銅と同時に成長 |
| 最小間隔 | 全厚エッチングで制約され広め | レジスト高さで制約され狭くできる |
方式 A:厚いベース銅箔
銅箔は積層前に目標厚さに達しているため、表面銅はほぼ均一です。内層の厚銅はこの方式しかありません。内層コアは積層後に基板内部に封じられ、めっきできないためです。
代わりにエッチングで不利になります。エッチング液は銅厚全体を溶かしながら側面も侵食し、断面は上が狭く下が広い台形になります。サイドエッチングは銅厚とともに増えるため、線幅と間隔も広げる必要があります。厚い内層銅は、積層時に樹脂で埋めるべき大きな隙間も残します。詳しくは厚銅エッチング補正のレビューと厚銅基板の積層樹脂充填管理を参照してください。
方式 B:薄い銅箔+めっき積み増し
外層は薄い銅箔から始めます。穴あけとスルーホールめっきの後、めっきで配線と穴壁を同時に厚くします。エッチングは薄いベース銅箔だけなので、サイドエッチングが小さく、間隔を狭くできます。
めっき銅の厚さは均一ではありません。電流は孤立配線、基板端、パターンの疎な部分に集中してそこが厚くなり、密集部や大面積ベタは薄くなります。パターンめっきで銅がレジスト高さを超えると横に広がってマッシュルーム状になり、間隔を狭めます。
穴壁の銅が表面と一緒に成長するのはこの方式の利点ですが、アスペクト比に制約されます。SKPCB のスルーホール最大アスペクト比は 10:1、板厚は 0.2〜6.0 mm です。穴が深く細いほど、穴中央の銅が表面に追いつきにくくなります。検査方法はめっき品質検査と出荷判定を参照してください。
実際の製造は組み合わせが中心
外層の仕上がり銅は通常「ベース銅箔+めっき銅」です。比率は目標銅厚、最小間隔、穴銅要求、板厚から製造側が決めます。設計側が方式を指定する必要はあまりありませんが、仕上がり要求は明確に書く必要があります。書かれていないと製造側は標準の比率で進め、技術問い合わせ(EQ)で確認することになります。
図面での銅厚の指定方法
| 必須項目 | 記載例 | 書かないと |
|---|---|---|
| 銅厚の定義 | 「仕上がり銅厚」または「ベース銅厚」 | 6 oz がベース銅と解釈され、仕上がりが厚くなり間隔が不足 |
| 層ごとの要求 | 層ごとに記載、内層と外層を分ける | 内層と外層が同じ厚さで扱われる |
| 最小値か公称値か | 「最小 xx µm」または「公称 xx µm」 | 受入時に合否判定できない |
| 穴銅 | 平均値と最小値を別に記載 | 表面銅しか検証されない |
| 測定方法 | 断面観察、測定位置を明記 | 双方の測定位置が違い結果が合わない |
| 重要な間隔 | 最小間隔を守るべき領域を明示 | 製造側が銅厚に合わせて間隔を広げる |
銅厚と線幅・間隔の関係は銅厚オプションと設計ルールを参照してください。
方式の選び方
- 内層の厚銅:銅箔のみ。サイドエッチング分の線幅・間隔と樹脂充填の余裕を確保する。
- 外層の間隔が狭い:めっき比率を上げ、ベース銅箔を薄くして全厚エッチングを避ける。
- 穴銅要求が高い:めっき比率を十分にとり、アスペクト比が 10:1 以内か確認する。
- 銅厚の均一性が必要(大電流ベタなど):銅箔比率を上げ、めっき分布の影響を減らす。
まとめ
「6 oz」は結果にすぎません。銅の作り方が導体形状、最小間隔、穴銅、銅厚分布を決めます。図面に仕上がり銅厚、層ごとの値、穴銅、測定方法を書けば、製造側は適切な組み合わせを選べます。厚銅の層構成を確認したい場合は厚銅基板の製品ページまたは見積依頼へ。
自己チェック
- 既存記事との重複:銅厚区分、エッチング補正、混在銅厚の層構成、穴あけ・穴めっき、樹脂充填、ソルダーレジスト、許容電流は既存記事で扱い済み。本記事は銅の作り方と図面指定のみを扱い、エッチング・樹脂充填・めっき検査は一文と内部リンクにとどめた。
- 同日 SKPCB:slot 1 は多層基板の工程フロー、slot 3 はメタルベース基板の耐電圧試験。核心の問いとカバー画像は別。
- キーワード:「厚銅基板」「めっき」「銅箔」が title、description、H1、本文に自然に出現。詰め込みなし。
- 事実:数値は 12 oz 超 / 16 / 18 oz、10:1、0.2〜6.0 mm のみで、すべて CLAIM_REGISTER による。めっき条件、均一性の数値、価格、納期は記載なし。
- 内部リンク:
/ja/リンク 6 件、すべてout/ja/に存在を確認。industries へのリンクなし。 - FAQ と本文の整合:6 問すべて本文の節に対応。
- 日本語はネイティブ校閲が必要(REVIEW_REQUIRED)。
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FAQ
Q:厚銅基板の銅はめっきで作るのですか?
A:一部はそうです。内層の厚銅は厚銅箔です。外層の仕上がり銅は通常、銅箔とめっきの組み合わせで、比率は間隔、穴銅、銅厚要求から製造側が決めます。
Q:厚銅基板で線幅・間隔を広げる必要があるのはなぜですか?
A:厚銅箔のエッチングは銅厚全体を溶かすため、サイドエッチングも増え、導体が台形になります。そのため線幅と間隔を広げます。
Q:めっき積み増しの欠点は何ですか?
A:めっき銅は不均一で、孤立配線や基板端は厚く、密集部は薄くなります。レジスト高さを超えた銅は横に広がり、間隔を狭めます。
Q:内層をめっきで厚くできますか?
A:通常はできません。内層コアは積層後に基板内に封じられるため、内層の厚銅は厚銅箔で作ります。
Q:図面に「6 oz」と書けば十分ですか?
A:不十分です。仕上がり銅かベース銅か、内層と外層の違い、最小値か公称値か、さらに穴銅と測定方法を記載してください。
Q:SKPCB の最大銅厚は?
A:12 oz 超に対応し、16 oz と 18 oz を量産しています。
