厚銅基板の銅はどこから来るか:厚銅箔とめっき積み増しの比較

設計ガイド2026-10-28SKPCB技術チーム
厚銅基板の銅はどこから来るか:厚銅箔とめっき積み増しの比較

厚銅基板の図面には「外層 6 oz」とだけ書かれていることがよくあります。銅がどこから来るかは書かれていません。製造側は厚いベース銅箔を使うことも、薄い銅箔からめっきで積み増すこともでき、多くの場合は両方を組み合わせます。方式によって、エッチング後の導体形状、穴壁の銅、パネル全体の銅厚分布が異なります。

SKPCB は 12 oz を超える銅厚に対応し、16 oz と 18 oz を量産しています。銅が厚いほど、方式の違いが仕上がりに強く表れます。

2 つの方式の比較

項目方式 A:厚いベース銅箔方式 B:薄い銅箔+めっき積み増し
銅の由来コア材または外層積層時の厚銅箔薄い銅箔をパターンめっき・パネルめっきで積み増し
対象層内層・外層主に外層(内層コアは通常めっきしない)
エッチング深さ銅厚全体ベース銅箔のみ
導体断面台形。銅厚とともにサイドエッチングが増えるめっきレジストに沿い、側面が立つ
銅厚分布パネル全体でほぼ均一パターン密度と電流分布に左右される
穴壁の銅別途スルーホールめっきが必要表面銅と同時に成長
最小間隔全厚エッチングで制約され広めレジスト高さで制約され狭くできる

方式 A:厚いベース銅箔

銅箔は積層前に目標厚さに達しているため、表面銅はほぼ均一です。内層の厚銅はこの方式しかありません。内層コアは積層後に基板内部に封じられ、めっきできないためです。

代わりにエッチングで不利になります。エッチング液は銅厚全体を溶かしながら側面も侵食し、断面は上が狭く下が広い台形になります。サイドエッチングは銅厚とともに増えるため、線幅と間隔も広げる必要があります。厚い内層銅は、積層時に樹脂で埋めるべき大きな隙間も残します。詳しくは厚銅エッチング補正のレビューと厚銅基板の積層樹脂充填管理を参照してください。

方式 B:薄い銅箔+めっき積み増し

外層は薄い銅箔から始めます。穴あけとスルーホールめっきの後、めっきで配線と穴壁を同時に厚くします。エッチングは薄いベース銅箔だけなので、サイドエッチングが小さく、間隔を狭くできます。

めっき銅の厚さは均一ではありません。電流は孤立配線、基板端、パターンの疎な部分に集中してそこが厚くなり、密集部や大面積ベタは薄くなります。パターンめっきで銅がレジスト高さを超えると横に広がってマッシュルーム状になり、間隔を狭めます。

穴壁の銅が表面と一緒に成長するのはこの方式の利点ですが、アスペクト比に制約されます。SKPCB のスルーホール最大アスペクト比は 10:1、板厚は 0.2〜6.0 mm です。穴が深く細いほど、穴中央の銅が表面に追いつきにくくなります。検査方法はめっき品質検査と出荷判定を参照してください。

実際の製造は組み合わせが中心

外層の仕上がり銅は通常「ベース銅箔+めっき銅」です。比率は目標銅厚、最小間隔、穴銅要求、板厚から製造側が決めます。設計側が方式を指定する必要はあまりありませんが、仕上がり要求は明確に書く必要があります。書かれていないと製造側は標準の比率で進め、技術問い合わせ(EQ)で確認することになります。

図面での銅厚の指定方法

必須項目記載例書かないと
銅厚の定義「仕上がり銅厚」または「ベース銅厚」6 oz がベース銅と解釈され、仕上がりが厚くなり間隔が不足
層ごとの要求層ごとに記載、内層と外層を分ける内層と外層が同じ厚さで扱われる
最小値か公称値か「最小 xx µm」または「公称 xx µm」受入時に合否判定できない
穴銅平均値と最小値を別に記載表面銅しか検証されない
測定方法断面観察、測定位置を明記双方の測定位置が違い結果が合わない
重要な間隔最小間隔を守るべき領域を明示製造側が銅厚に合わせて間隔を広げる

銅厚と線幅・間隔の関係は銅厚オプションと設計ルールを参照してください。

方式の選び方

  • 内層の厚銅:銅箔のみ。サイドエッチング分の線幅・間隔と樹脂充填の余裕を確保する。
  • 外層の間隔が狭い:めっき比率を上げ、ベース銅箔を薄くして全厚エッチングを避ける。
  • 穴銅要求が高い:めっき比率を十分にとり、アスペクト比が 10:1 以内か確認する。
  • 銅厚の均一性が必要(大電流ベタなど):銅箔比率を上げ、めっき分布の影響を減らす。

まとめ

「6 oz」は結果にすぎません。銅の作り方が導体形状、最小間隔、穴銅、銅厚分布を決めます。図面に仕上がり銅厚、層ごとの値、穴銅、測定方法を書けば、製造側は適切な組み合わせを選べます。厚銅の層構成を確認したい場合は厚銅基板の製品ページまたは見積依頼へ。

自己チェック

  • 既存記事との重複:銅厚区分、エッチング補正、混在銅厚の層構成、穴あけ・穴めっき、樹脂充填、ソルダーレジスト、許容電流は既存記事で扱い済み。本記事は銅の作り方と図面指定のみを扱い、エッチング・樹脂充填・めっき検査は一文と内部リンクにとどめた。
  • 同日 SKPCB:slot 1 は多層基板の工程フロー、slot 3 はメタルベース基板の耐電圧試験。核心の問いとカバー画像は別。
  • キーワード:「厚銅基板」「めっき」「銅箔」が title、description、H1、本文に自然に出現。詰め込みなし。
  • 事実:数値は 12 oz 超 / 16 / 18 oz、10:1、0.2〜6.0 mm のみで、すべて CLAIM_REGISTER による。めっき条件、均一性の数値、価格、納期は記載なし。
  • 内部リンク:/ja/ リンク 6 件、すべて out/ja/ に存在を確認。industries へのリンクなし。
  • FAQ と本文の整合:6 問すべて本文の節に対応。
  • 日本語はネイティブ校閲が必要(REVIEW_REQUIRED)。

---

FAQ

Q:厚銅基板の銅はめっきで作るのですか?

A:一部はそうです。内層の厚銅は厚銅箔です。外層の仕上がり銅は通常、銅箔とめっきの組み合わせで、比率は間隔、穴銅、銅厚要求から製造側が決めます。

Q:厚銅基板で線幅・間隔を広げる必要があるのはなぜですか?

A:厚銅箔のエッチングは銅厚全体を溶かすため、サイドエッチングも増え、導体が台形になります。そのため線幅と間隔を広げます。

Q:めっき積み増しの欠点は何ですか?

A:めっき銅は不均一で、孤立配線や基板端は厚く、密集部は薄くなります。レジスト高さを超えた銅は横に広がり、間隔を狭めます。

Q:内層をめっきで厚くできますか?

A:通常はできません。内層コアは積層後に基板内に封じられるため、内層の厚銅は厚銅箔で作ります。

Q:図面に「6 oz」と書けば十分ですか?

A:不十分です。仕上がり銅かベース銅か、内層と外層の違い、最小値か公称値か、さらに穴銅と測定方法を記載してください。

Q:SKPCB の最大銅厚は?

A:12 oz 超に対応し、16 oz と 18 oz を量産しています。

電流容量と放熱設計を評価しますか?

銅厚・線幅・温度上昇は一体で検討する必要があります。電流と周囲温度をお知らせいただければ、銅厚と製造可能な線幅/間隔をご提案します。