キャスタレーションは、外形線であえて切り開いたスルーホールです。基板端に半円状の壁が残り、モジュール基板を親基板へ直接はんだ付けできます。金メッキのエッジコネクタ(金フィンガー)とは用途が異なります。エッジコネクタは繰り返し挿抜され、表面処理と摩耗で評価されますが、端面スルーホールは一度はんだ付けして固定するため、切り開いた後もめっき壁が連続し、はんだが濡れ、検査できるかが判断基準になります。設計レビューはこの機能定義から始めます。通常のビアを端に寄せただけの設計は避けます。
図面指示は最も問題が起きやすい部分です。製造側には、どの穴を切り開くのか、切断線が各穴中心に対してどの位置関係にあるのか、外形をどう定義しているのか、端面部分にソルダーレジストを掛けてよいのか、端面の銅と隣接銅・シルクの関係、端面が電気検査の対象かどうかを明示する必要があります。ガーバーのレイヤーだけでは意図が伝わりません。寸法入りの機構図と外形図を添付し、技術承認が未了の値には印を付けます。切断位置を製造側に逆算させないことが重要です。
表面処理とレジストは、はんだ付けの話と切り離せません。端面スルーホールのはんだ濡れは、めっき壁の連続性と、選定した表面処理が切断面に及ぶかどうかに左右され、それは表面処理の種類、レジスト開口の考え方、端面の清浄度と関係します。指定表面処理、端面部のレジスト方針、バリや銅粉に関する外観要求、受入時の判定根拠を資料に記載します。本稿では表面処理の種類も厚みも既定しません。仕様に書かれていない項目は、製造側の推測ではなく確認事項として残します。
端面スルーホールは、面付け(連結板)と外形加工にも影響します。外形上にあるため、加工経路、面付けの連結方法、分割工程が直接作用し、端部への力と切断面の外観品質が変わり得ます。機構図、外形加工の考え方、面付け要求、モジュールの実装方向、親基板側のランド設計をまとめて確認し、親基板側のパッドとメタルマスクの責任範囲を明確にします。提出時は、元データ、ガーバー、穴データ、機構図と外形図、層構成、表面処理指定、検査指定、未確定事項の一覧をまとめておくと、確認のやり直しを大幅に減らせます。
関連情報として、端面と外形の指示は 公差・仕上がり寸法のページ、はんだ濡れに関わる表面処理は 表面処理のページ、提出データの整理は ガーバー入稿チェックリスト を参照できます。確認済みのデータは 見積もり依頼ページ から提出します。リンクと日本語ページの公開状況は、公開前に再確認してください。
FAQ
キャスタレーションと基板端面めっきは同じものですか。
同じではありません。端面めっきは通常、端面に連続した金属層を設ける処理で、シールドやグランド用途が多いです。キャスタレーションは外形で切り開いた個々のスルーホールで、モジュールを親基板にはんだ付けするために使います。図面指示、外形加工の要求、受入の着眼点が異なるため、別々に記載します。
穴径や切断位置は通常のビアの値をそのまま使えますか。
推奨しません。端面スルーホールは電気的接続、はんだの入り込み、加工後の断面品質を同時に満たす必要があります。穴径、切断位置、公差はプロジェクト図面と技術承認に基づき、本稿では既定値を示しません。
提出データで抜けやすい項目は何ですか。
機構図・外形図がない、どの穴を切り開くのかの指示がない、端面部のレジストと表面処理の方針がない、外観の判定根拠がない、という四点が典型です。レビュー段階で埋めます。
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モジュール基板の端面スルーホールと外形加工を示す機構図レビュー
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